初めてのタイ一人旅で2万円も騙し取られた話
海外旅行が好きで、学生時代にはフィリピンで語学留学したり、オーストラリアでワーホリしたり、エジプトでスキューバダイビングのライセンスを取得したりして、海外を満喫していました。
おかげさまで海外旅行するのは手慣れたもので、お金さえあればい大抵の国であれば普通に1人で行けるくらいの旅レベルはついたもんです。
ただ人生で初め1人で行ったタイではかなりトホホな事件に遭いました。今回は初めての海外1人旅で意気がっていた頃のお話です。
バンコクからアユタヤに向かう途中の出来事
バンコクに滞在3日目で、大分慣れてきたと勘違いし始めたのが運の付きでした。色んな人に英語で話しかけ仲良くするのが新鮮でとても楽しかったのでしょう。
僕はバンコクからアユタヤという街まで行くのに、歩いている人に道を聞きながら行こうというアイディアを思いつきました。
ただし、僕も馬鹿ではありません。お金を貪ってきそうな強面のおにいさんやタクシーの人には話しかけず、一般ピーポーっぽい人をチョイスしました。運命の相手は50代くらいのおばあちゃんと30代くらいのその娘となりました。
なんかとりあえず話が盛り上がった。
「どこからきたのー?」
「タイを楽しんでるー?」
「お菓子食べるー?」
色々話ができることでテンションが上がった僕は完全にこの二人を信用していました。ひとりしきり話終わったあとに「アユタヤまで行くバス乗り場の場所まで連れてってあげる!」とめちゃくちゃ優しいお言葉をいただきました。
正直に言おう。このとき僕は「初めての1人旅でこんな新鮮つな人に会えるなんて最高のラッキーボーイだ!」ぐらいに思ってました。哀れだ。
「タクシーに乗って、船に乗って、アユタヤ行きのバス停まで行くわよ!」
僕は「YES!」と答えた。実に学生らしくハキハキと。
タクシーに乗って船着き場まで行く。
なんとタクシー代を支払ってくれる。
舟を呼んでくれる。
なんと舟にも同行してくれる。
舟の道中でお酒を買ってくれる。
ほろ酔い気分でなんかタイについて色々教えてくれる。
「勉強になるな〜」と頭の中はお花畑状態に。
完全にこの二人を信用し切っていました。この二人がいる限り安心してアユタヤまで進めると思ってました。
舟が途中で止まる
さっきまで優しい顔をした二人がなんか険しい顔つきに変わった。
「あれ?どうしたの?」
険しい表情のまま二人は答える。
「舟の料金を支払って!」
タクシー代やビールをおごってくれたから払うのは当然か。
そんな風に思っていたから「OK!」と僕は答えた。
「いくらなんだい?」
彼女たちは言った。
「いくら持っているんだい?」
常人であればここでなんか雲行きが怪しいことに気づくだろう。
しかし僕の頭はお酒をんでハッピー野郎状態、かつ、二人のことを信用していた。
「二万円くらい持ってるよ」
僕は真面目に答えた。
「ウソを付くのは親切な二人に対する失礼だ」という思いがあったのかもしれない。いや、あった。
「それでOK!」
彼女は言った。
なぜか僕は支払った。
近くの船着場で降ろされた。
「あと少しよ。頑張って」
彼女たちはボートに乗って立ち去った。
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「あれ?」
1人になり、酒が抜け、我に帰る
逃げるように去っていった彼女。
周りにはバス停らしきものは無い。
お金も手持ちはほぼ持って行かれた。
「あれ?」
困ったら基本に立ち戻る。だいたいのことはこれで解決する。
そう、地球の歩き方だ、
パラパラとめくる。
僕は地球の歩き方の巻末の方にあるページが目に留まる。
「ボート詐欺に注意」
細かなやり口は忘れたが、とにかくボートに乗せられて、逃げ場のない水上で高額な金額の料金を請求するという手口だ。
僕はどうやら騙されたらしい。
「え、死ぬのかな?」と、よくわからない精神状態になったが、とにかく必死になって近くにあったセブンの店員に助けを求めた。
僕の必死さにやられたのか、よくわからないアユタヤ行きのバンまで誘導され、無事にアユタヤに当着。ATMでお金をおろして、なんとか苦境を乗り切りました。
学んだこと
海外では話しかけてくるやつは大抵あやしいという法則がありますが、自分から話しかけた相手(商売人以外)も自分を騙してくる可能性は十分あるってことでした。
また、知らない人から物をもらってはいけません、という当たり前のこと。昔から言われていて古臭い言葉に聞こえるかもしれませんが真理です。僕はお菓子にタクシー代、ビールまで貰っていたので、返報性の原理が働きつい財布を出してしまいました。
旅にトラブルはつきものですが、正直言ってトラブルを無いに越したことはありません。トラブルなんか無くても楽しい想い出はたくさん作れます。
これから初めて1人旅をするという方は「ワクワクウキウキ」しているかもしれませんが、こんなこともあるのかと頭の片隅に置いといて下さいね。